11月直書き御朱印のお知らせ
- 養徳院

- 10月7日
- 読了時間: 2分
11月直書き御朱印のお知らせ
◆日時◆
11月1日(土) 9時〜15時半迄
11月2日(日)9時〜16時迄
◆場所◆
養徳院 書院「帯谷庵」
◆御朱印◆
【見開き】
勝手なもので あんたがわしを 布袋にした
契此(かいし)という実在した禅僧がモデルとなっているのが布袋さんです。福々しくでっぷりとした巨漢で物乞いをして歩き、頂いたものは大きな袋に詰め込んで、何かを必要とする人がいれば頂いたものの中から分け与えていたそうです。素直な気持ちの持ち主で、人々を満ち足りた心に導く不思議な力を持っていたとも言われています。そのようなことから弥勒菩薩の化身と中国では信仰されているのが布袋さんです。
確かに実在した人ではありますが、弥勒菩薩の化身だと騒いだのは契此を見た人々です。彼の行動、立ち居振る舞いを見て皆がそう望んだのです。契此からしたら知ったこっちゃない。人間は望み、願う形に都合よく脳内変換しがちな生き物です。よく回ればいいんですが、気持ちが不純であればそこに見返りや不満を言い出してしまう弱い生き物です。
契此からしたら「知ったこっちゃない」そんな御朱印です。
【片面】
まるさんかくしかく
仙厓和尚が描いた謎多き「まる さんかく しかく」を書きました。鈴木大拙氏はこれを「〇」は無限、「△」は「すべての形体の初め」、「□」は△を2つ重ねたものであり、「この二重過程は、無限に続き、無数の事象が生じる」と述べ、本作は「仙厓の描いた宇宙」だと言いました。また中山喜一郎氏は、仙厓は書簡で悟りに達することができていない自分のことを「三角」と呼んでおり、三密を全うした状況を円に見立てて自らその状態を目指すことを述べており、こうした仙厓の哲学が反映されていると言いました。因みに子供たちが見ると「おでん」だそうです。
私の考えは「見ようによっては何とでも捉えられる」そんな感じでしょうか。しかし「私はこう思う」というような、闊達な思考の働きを促すことこそ大切ではないでしょうか。もしかすると仙厓さんは、「〇△□」を見た人間が必死に考えている姿を見て微笑んでいる気がします。






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