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6月直書き御朱印のお知らせ

◆日時◆

6月21日(土) 9時〜16時迄

6月22日(日)9時〜15時迄


◆場所◆

養徳院 書院「帯谷庵」


◆御朱印◆

見開き

本是同根生相煎何太急

もとは是根を同じくして生じたるに相煎ること何ぞはなはだ急なる

片面

萁在釜下燃豆在釜中泣

豆がらは釜の下に在りて燃え豆は釜の中に在りて泣く


解説

七歩の詩という曹植が七歩歩くうちに完成させたといわれる詩が存在します。


煮豆持作羹 漉鼓以為汁

萁在釜下燃 豆在釜中泣

本是同根生 相煎何太急


豆を煮て持て羹あつものと作なし 鼓しを漉こして以て汁と為す

萁まめがらは釜下ふかに在りて燃え 豆は釜中ふちゅうに在りて泣く

本もと同根どうこんより生ずるに 相あひ煎にること何ぞ太はなはだ急なると


豆を用いて温かい汁物を作り、豆を用いた調味料で味を調える。

豆がらは釜の下で激しく怒るように燃え、豆は釜の中で泣くが如く茹でられる

どちらも同じ根を有するもの同士、豆がらはなぜこうも激しく豆を煮るのか?


曹植は曹操の息子です。そして曹植には曹丕という兄がいました。曹操の死後、曹丕は跡を継ぎ魏の皇帝となります。曹植はもともと詩を書き、酒を楽しむどちらかと言えば文化人気質な人であったと伝えられています。

曹丕はこの曹植が謀反を企てていると言いがかりをつけ殺そうとします。そして「もし謀反の心が無いのであれば、七歩歩くうちに潔白を示す歌を作れ」。と無理難題を言いました。その答えがこの「七歩詩」なのです。

咄嗟の働きたるや脱帽です。身の潔白を見事な詩で示し、その上で兄を豆がら、自身を豆と皮肉まで盛り込み文官、武官が舌を巻く詩を言い放ったのです。曹丕が許さざるをえない空気を作ったのです。

禅宗ではこのような咄嗟の働きの中に悟りが存在するといいます。それは時に言葉であり、行動であり、沈黙であると私は思います。


善悪同根

ぜんあくどうこん

我々の心です。どちらの要素も心から生じます。物事をどのようにとらえるか考え方一つなのです。生け花を見て「見事に生けておられる!」と思う人もいれば「儚い花の命をもてあそびおって!」と思う人がいるのが当たり前なのです。大切なのは誰が何と言おうとこれは自分が心に決めて行ったことであり、その行動の責任は自分にあるという信念を曲げないことなのです。




5月直書き御朱印授与のお知らせ

◆日時◆

5月3日(土)4日(日)5日(月)

9時〜16時

◆場所◆

養徳院 書院 帯谷庵

◆御朱印◆

見開き

江碧鳥逾白

江碧にして 鳥いよいよ白く

河は深緑に輝き鳥の白さがいっそうそこに引き立っているという意味です。


片面

山青花欲燃

山青くして花燃えんと欲す

山の青さに映えて花は燃えるように真っ赤だという意味です。


5月月替わり禅語朱印(書置き)

今春看々過

今春みすみすまた過ぐ

あっという間に今年の春も過ぎてしまったという意味。


今月の御朱印は杜甫の「絶句」を引用した御朱印を授与させていただきます。

江碧鳥逾白

山青花欲然

今春看又過

何日是帰年

こう みどりにして とりいよいよしろく

やま あおくして はなもえんとほっす

こんしゅん みすみす またすぐ

いずれのひか これ きねんならん

(訳)

錦江の水は深緑に澄みわたり、その上に浮かぶ鳥はひときわ白い。山の木は緑に映え、花は燃えんばかりに真っ赤である。

今年の春もみるみるうちに過ぎていこうとしている。いったい、いつになったら故郷に帰られる時がやってくるのであろうか。


故郷を思う素晴らしい詩であります。結句を除くと我々禅宗の和尚が好きな雰囲気が更に増す句でもあると思うわけです。大自然の妙景に感銘を受け、その素晴らしさを称えると共にまた季節はものすごい勢いで過ぎ去ってしまったと現実を突きつけられる一句です。自身の周りを取り巻く環境は日々変わりゆくものですがその中において「自分はどうなんだ?」我々の喉元に鋭い刃を突きつけれた気分です。





【2月限定 書置き御朱印】

◆授与開始日◆

2月1日(土)より

◉「流水無情送落花(流水情無うして落花を送る)」

「落花意有りて流水に随い流水は心無くして落花を送る」

人の命と時の流れ、その無情を春に感じずにはいられないのが禅宗坊主って奴です。

天邪鬼とお思いでしょう、でもそこに真実ありです。

良いことをすれば良いことが返ってくるからそのように行動するという考え方と

自身が良いと思うから行動するの差です。

人間は何でもかんでも言葉にしないと不安になる生き物です。

気付いたら必要以上に自身を着飾って生きていたりします。

そういった事を大自然の営みは我々に教えてくれます。

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