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我々が出せるスピード

コロナウイルスがいよいよ猛威を振るいだし、多くの医療、病院関係者の皆様を圧迫する状況が各地で見られます。経済を回すことと、感染を防ぐことを軸で結んで両輪の如く回すのは不可能であるということはもはや明白です。

今の経済の回し方をスピーディーでスマートだと仰る方は大多数ではないでしょうか。しかし我々が運転手として回しているつもりの「経済」という乗り物は人間の動体視力ではもはやとらえることが難しい暴走車とでもいうべき代物となりました。

かつて日本の飛行機乗り(戦闘機パイロット)の技術はとても高いもので、零戦や紫電改という、ものすごいスピードが出る戦闘機が開発された時には右に出るものが無いとさえ思われた時期がありました。

しかしながら戦局の悪化が進む中で特攻作戦がとられ、真っ先に優秀なパイロットの方々は自らを爆弾と化し散っていきました。やがて技術力の拙い若者たちが戦闘機乗りとなって戦闘機に乗り出します。燃料も粗悪なものとなり、乗り手の技術も無い中でレーダーや潤沢な軍事力を誇るアメリカになすすべもなく、沖縄は焦土となり、広島・長崎に原爆投下を許し、日本は無条件降伏する結果となったのです。

等身大の姿の日本から目をそむけ、回しきれない領土を欲し、補うことのできないものに執着し自滅したのです。

今我々に求められていることは一体何なのか?それは誠実であることです。取り繕うことをしないことです。ただでさえも逼迫している人手で巨大になりすぎた経済を回そうとしないこと。コロナのような人智を超えた猛威というものはいずれまたやってきます。コロナの時だけこうする、ああするという考えでは来るべき未曾有の有事には備えられません。

今の進んだ社会を今一度見直すときです。その便利必要ですか?その手間機械やプログラムというものに任せていいですか?多少の苦労をしてでも人間の手で回した方がいざという時制御できるのではないですか?人間一人が出せるスピードは一体どれくらいか、一人一人が誠実に見直す時が来ています。


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