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11月の月例直書き御朱印のご案内


11月の6日(土)7日(日)は月例直書き御朱印授与日です。


行雲流水(こううんりゅうすい)

禅宗の修行僧の事を「雲水さん」と呼びます。その語源となる言葉が「行雲流水」です。雲のように大空を行き交い、水のようにとどまることなく流れる。何かに執着することなく、あるがままを受け入れ修行するということが雲水さんの在り方なのです。

感情や前例などに縛られて今を生きることを見失うのが人間です。そんな時は大自然と向き合いましょう。行き交う雲に、流れる水に気付きがあるものです。


恩に報いて徳に謝す

11月11日は妙心寺開基、花園法皇様のご命日です。花園法皇様がお亡くなりになる前に妙心寺開山、関山慧玄禅師に宛てた御宸翰に「報恩謝徳」の文字が出てきます。四つの恩である父母の恩・衆生の恩・国王の恩・三宝の恩の四恩に報いてその恵みに感謝するというのがこの言葉の意味です。

今の自分がいるのは親があってこそ、支えてくれる周りの人々があり、町があり、ひいては国がある。生きていく上で仏教の三宝である釈尊・その教え・教えを説く僧の恩に報いながら生きて、恵みを戴いている事実に感謝することが大事なのだと花園法皇は仰いました。

人間一人で生きてきたわけではありません。良いことも、悪いことも経験し、良き人に支えられ、時には裏切られ、酸いも甘いも経験しているからこそ今があるのです。苦しいからこそ安楽の有難さを知る。冷暖自知とはまさにこの「報恩謝徳」であります。


楓葉經霜紅(ふうようはしもをへてくれないなり)

急に肌寒くなってきた今日この頃ですが、京都の冬は更に寒くなります。11月も半ばを過ぎれば霜が苔の上にかかる日もあります。寒い寒いと体を丸めて、手に息を吹きかけながらふと見上げると鮮やかに色づく楓がある。どのような苦境に立たされても凛としている楓の葉と自身を重ね合わせ、精進せねばと自身を戒める。数々の難関を乗り越え、苦を耐え忍び、その先に進んだ人こそ真の慈愛を知る人である。日々を努めてまいりましょう。

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